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為替相場でトレードする通貨ペアはドル円が基本

 実際にFX(外国為替証拠金取引)をトレードする上で、まず具体的に決めなければいけないのが、どの通貨ペアで取引をするかということです。

ニュースなどでよく知られている、日本人にとっておなじみの米ドル、欧州統一通貨として注目されているユーロ、高金利のイギリスポンドやオーストラリアドル、その他にもカナダドルやスイスフラン、中国人民元、日本円など世界中にはいろいろな通貨が存在しています。

通貨と通貨を交換するといったときに、まず1番初めに思いつくのが円との交換になると思いますが、外国為替証拠金取引では必ず円が絡んでいなければいけないというわけではありません。

オーストラリアドルとニュージーランドドルの交換であったり、ユーロとドルの交換ということであってもいいわけです。

いろいろな通貨の組み合わせが考えられる中で、各国の通貨の特徴と、組み合わせの特徴に合わせて、どの通貨ペアで取引するかを最初に設定する必要があります。

では、初めて外国為替証拠金取引を行う場合には、どの通貨ペアを選ぶのがいいかというと、それはドル円です。

これは初心者だけでなくベテランであっても基本となるのはドル円の動きだということです。

ドル円の取引が基本となる理由なんですが、まず第一に、世界の為替相場の取引は、ドルを中心に行われているということです。

世界中で行われている為替取引の約9割が、ドルが絡んだ取引であると言われています。

アメリカが世界経済の中心的な役割を果たしているので、投資に関することだけでなく、貿易などに絡む実需と呼ばれている取引や、世界各国の中央銀行の外貨準備などに関しても、ドルでの取引が基本となっています。

要人発言やニュースなどもアメリカから発信されるものの注目度が最も高く、アメリカの金融政策を決定しているFOMC(連邦公開市場委員会)は、世界中の国々で非常に注目されています。

ドル以外の通貨同士の取引シェアが極端に低いので、一度に大量の金額の取引が行われている銀行間の取引市場では、ドル以外の通貨同士の取引を行う場合には、一旦ドルを介在させてから取引が行われることが一般的になっています。

つまり、ユーロ円を買う場合に、ユーロと円を直接交換せずに、ユーロドルでユーロ買いドル売り、ドル円でドル買い円売りというように分けて取引を行って、ドルを売りと買いで相殺して、ユーロ円のレートを出すということです。

このような理由で、アメリカで起こった材料によって、どのような反応が出てどのように為替相場に影響するかについて注意していく必要があります。

そのため、単にドル円だけを見るときに比べて、為替相場の動きを予想することがより難しくなります。


 2つ目の理由は、ドル円が日本人にとってもっともなじみのある通貨ペアだからです。

つまりそれだけ情報が多いということです。投資、貿易、観光などのように一般人は外国為替取引に接する様々な場面で、取引に使われる通貨ペアはドル円であることが多いです。

新聞やTVのニュースなどでも日常的に現在の為替レートを流し、それによって自然と相場観が形成されていきます。

そして、ドル円の動きを考える際に、日本の政治や経済のニュースがとても重要な割を持っているわけですが、このようなニュースはまずはじめに日本語で流れ、それが英語に翻訳されます。

それはつまり、海外の外国人投資家に比べて、日本にいる日本人の方がいち早く情報を手にすることができるので、かなり有利な状況にあります。


 3つ目の理由は、ドル円が他の通貨ペアに比べて、非常に流通量の多い通貨ペアだと言うことです。

日本とアメリカが密接な関係であることもあって、多くの人や企業がドル円の取引を行っており、ユーロドルの次に流通量の多い通貨ペアになっています。

そのため、何か突発的なニュースが出たとしても、極端な動きになりにくいということです。

株式市場などでインパクトの大きいニュースが入って、取引が成立せずに気配値だけが動いていくということがありますが、ドル円のように世界中で多くの人々によって取引されている場合、ごく一般的なニュースでは取引が成立しないという状態になりにくいのでその分だけ安心して取引することができるといえます。

そして、取引量が多いという事は、ヘッジファンドのような大口の投資家の注文によって、予測しにくい値動きをすることが少ないということになります。

小さい市場に大量の資金を投入することによって、相場を操るような取引は、他の投資家などにとってリスクにしかならないので、そういう意味においても、取引量の多いドル円は安心といえます。


 ドル円の次に取引しやすい通貨ペアはユーロドルです。欧州統一通貨のユーロとドルの通貨ペアは、ドル円よりも取引量が多くて、世界中の為替取引のおおよそ3割を占めていると言われています。

つまり、取引量が多いので、取引をしようとしている投資家にとっては安心感があるということです。

また、ユーロはドルの代替通貨としての役割を持っているので、アメリカで何かの材料が出た場合には、最も反応しやすい通貨ペアだと言われています。

逆に注意しなければいけないのは、クロス円と言われているユーロ円やニュージーランドドル円、ポンド円といった通貨ペアです。

クロス円の場合には、 2カ国間の状況の変化に加えて、ドルで何かが起こったときの反応などにまで注意しておく必要があることを、十分注意して取引することが必要です。

低金利の円と高金利の外貨との組み合わせということで、長期的に取引を行う外貨預金ではクロス円が中心になります。

ポンドやオーストラリアドルなどのような高金利通貨の取引を行う際には、ユーロなどと比べるとかなり市場が小さいので、値動きが不安定になりやすいということに十分注意する必要があります。

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