為替レートは、経済指標の結果によって大きく変動するので、為替取引をするときには、主要な経済指標がいつ発表されるかを事前に把握しておいて、為替レートの急激な変動に対応できるように準備しておく必要があります。
多くの経済指標は、発表日時が事前に決められていて、経済指標の発表日時をカレンダー化してある予定表についても、インターネットや新聞、雑誌で確認することができます。
為替市場だけでなく、資産価格は市場に参加している投資家の考えによって変動します。
多くの市場参加者が、米ドルの価格が高すぎると考えていれば、たとえ要人が米ドルが安すぎると発言したとしても、為替市場では米ドルが売られやすくなります。
それは、経済指標についても同じことが言えます。
経済指標が、為替レートに与える影響を考えるときには、経済指標の結果よりも、経済指標が発表される前に行われる市場参加者の予想や、実際に発表された経済指標の差の方がより重要です。
また、FFレートの利上げの予想をもとにしているドル買いであれば、それが発表されるまでの間に、FOMCの関係者のコメントや経済指標の好結果という状況によって、為替市場で利上げの予想が強くなっていく中でだんだんとドル買いが進んでいきます。
それに対して、為替市場が利上げを予想していない中での、利上げの発表があった後のドル買いは、発表直後に急激に、発表された数字に合わせようとするドル買いになるので、こうした時の為替取引は非常に活発なものになります。
結果と予想が大きく違っていればいるほど、為替レートは急激に変動するので、慎重に取引を行っていく必要があります。
