利食いと損切りをするときには、必ず守らなくてはいけないルールというものがあります。それは、利食いのポイントを損切りのポイントよりも広くしておくということです。
利食いのポイントを 50銭にして、損切りのポイントを25銭に設定しておけば、勝率が5割でも、1円25銭の利益を出すことができます。4勝6敗で、勝率で負け越したとしても利益を出すことができます。
利食いと損切りの幅が2倍あるので、簡単にできることではないかもしれませんが、不可能な数字というわけでもありません。
しかし、実際にトレードをしている投資家には、利食いが25銭で、損切りが50銭といったように、利益が出る時の方が、損失が出る時よりも小さくなることが多いようです。
人間というのはどうしても欲が出てしまいますから、含み益が出ると、ここから逆に動いて損を出すということはたくないので、早めに確定したいという気持ちが働きます。
逆に、含み損が出ると損失を確定させたく無いために、反転して戻ってくることを期待するようになりがちです。
そのために、トレード前から、利食いのポイントを、損切りのポイントよりも広くするように意識しておかなければ、実際にトレードをしてしているときに、利食いのポイントを損切りのポイントより広くすることができにくくなります。
もちろん損切りのポイントが利食いのポイントよりも広ければ、反転して元に戻ったり、利益が出ることもありえます。
しかし、予想を遥かに超えた範囲で相場が大きく動いてしまったら、利食いをすぐに確定してしまうことによって大きく利益を上げることができにくくなってしまい、逆に損切りするときに大きな損失を出すことになってしまいます。
このような取引をしていては、最終的に利益を上げる事は難しくなってきます。
為替市場で、いくら値動きを分析する精度を上げていったとしても、世界中には外国為替に関するいろいろな材料が存在しているので、完璧に予想することはできません。
そのため、トレードをする際には、事前に予想していた動きと逆の方向に動いたときには、そのポジションにこだわりすぎないようにしたり、予想通りに動いているときには慌てずに、しっかりと利益を出すという意識を持つ必要があります。